どうも、shoです。
今回はこちらの本、
こちらを読み終えたので、ぼくなりのレビューをしていこうと思います。
この「FACT FULNESS ファクトフルネス」を読むと、データを基に世界を正しく見れる習慣が身につき、10個の本能をおさえて心穏やかに生きることができます。
その理由も含めて、みなさんにお伝えしていきます。
よければご覧ください。
FACT FULNESS(ファクトフルネス)とは
そもそも、「FACT FULNESS」という言葉はどんな意味なんでしょうか。
この言葉はこの本の著者である、ハンス・ロスリングさん自身がつくった言葉です。
かんたんに言えば、「事実に基づいて考えること」ということです。
ふむ。わかるようでわからない言葉。
なのでもう少しかみ砕いて説明すると、
という感じでしょうか。
ファクトフルネスは、ハンス・ロスリングさんの人生経験をもとに書かれています。
そしてハンス・ロスリングさんは医師であり、教育者でもあります。
また、ユニセフで活躍し、国境なき医師団を立ち上げた経歴を持ちます。
ハンス・ロスリングさんは貧しい国を中心に、世界各地をとび回り活動していました。
そして、ファクトフルネスの著者は以下の3人となってます。
- ハンス・ロスリング
- オーラ・ロスリング
- アンナ・ロスリング・ロンランド
上記の3名により、ファクトフルネスは作られました。
ロスリングが多い、そう、この本は家族で書かれた本なんです。
著者、ハンス・ロスリングはすい臓がんで亡くなっている
著者のハンス・ロスリングさんは、このファクトフルネスを書こうと決めた翌年に、末期のすい臓がんを宣告されました。
余命もほとんどない状態だったとのことです。
しかし、気を取り直して残された時間をどう生きるか考えた結果、このファクトフルネスの本の執筆に費やしました。
なぜ、余命わずかな状態でこの「ファクトフルネス」という本を書き上げたのか。
それは、世界中の人たちに「世界はどんどん良くなっているから心配しなくていい!」ということをなんとかして伝えたかったからです。
また、「世界中の人たちは人間の本能のせいで、世界を歪めて見てしまっている!」と伝えたかったからです。
このファクトフルネスを読んでいると、ハンス・ロスリングさんが声を大にして伝えたかったことがひしひしと伝わります。
いや、もうね、ハンス・ロスリングさんの伝えたいことが山ほどありすぎて、本が分厚いんですよ(笑)
ページ数なんか400ページぐらいあります。
防弾できるんじゃないかという分厚さです。
チンパンジーよりも知識不足な人間
この本の著者である、ハンス・ロスリングさんはファクトフルネスで

と伝えています。
そして、

と言っています(笑)
まさか、この食物連鎖の頂点に君臨しているわれら人類が、チンパンジーに負けているだと・・・
その理由を次でお伝えします。
クイズに挑戦
いきなりですが、ここでクイズに挑戦してみましょう。
世界中の1歳児の中で、何らかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?
A 20% B 50% C 80%
出典:FACTFULNESS
という問題です。
この問題の答えは、「C」になります。
ちなみにチンパンジーはどうやって答えるのかというと、A・B・Cのいずれかが書かれた大量のバナナを用意して、囲いの中に放り込み、囲いの外から問題を読み上げて、チンパンジーに文字の書かれたバナナを選んでもらうというやり方です。
するとチンパンジーは1/3の確率で正解を当てますよね。
3択問題なので、チンパンジーの正解率は33%になります。
でも、さまざまな国の人が上記の問題に答えた結果、この33%よりも正解率が低いのです。
正解率の高い国、スウェーデンでも上記の問題の正解率は21%という結果でした。

と思ったことでしょう。
ちなみに、ぼくはこのクイズに挑戦したとき「A」と答えました(笑)
さぞチンパンジーにケラケラと笑われていることでしょう。
そして日本の正解率はなんと6%でした\(^o^)/
知識がアップデートされていない
なぜ、これほどにも正解率が低いのか。
それは、その人自身の持っている知識がアップデートされていないからです。
たとえば、むかし小学校で習った社会の授業では、時事問題などを解きますよね。
でも、そのときに解いた問題の答えは、現在でも通用するでしょうか?
しませんよね。
むかし習ったものはかなり古い知識になっているので、現在では使いものになりません。
15年以上前ぼくが小学生のころ、となりの国である中国は貧乏な国だと先生から教えられたし、テレビでもそう流れていました。
でもいまは世界の国内総生産(GDP)は2位で、かなり豊かになっています。
中国人が人民服を着て、自転車に乗って通勤する姿は今はもう見ません。
今の中国ではみんな車で移動しているし、車の排気ガスが環境問題になっている程です。
中国は貧乏な国だよ、なんて今はもう言えないです。
このように10年以上前と比べて、中国は移動手段も便利になり、個人が車を持てるところまで豊かになりました。
でも、いまだに中国は貧しい国だと思っている人もいるみたいです。
その人は知識がアップデートされてない状態なんですよね。
言いかえれば、浦島太郎状態とでもいいましょうか。
これがチンパンジーに負ける要因の1つなのです。
豊かな国でも、貧しい国でも、今の時代に生まれてきた子供たちは、ほとんどワクチンが打てる状態になっています。
ほんとうにそうなのかと疑いたくなりますが、実際データーにも示されているので疑う余地がないです。
だから、

実際のデーターをきちんと読み取って、世界を悲観して見ないように心穏やかに生きましょう。
世界は良くなっていっているよ。
と、ハンス・ロスリングさんはこの本で伝えています。
人間の本能が正解率を低くしている
この本の著者、ハンス・ロスリングさんは

と言いました。
でもそれだけではなく、ハンス・ロスリングさんは

と伝えています。
根本的な原因、それは「脳の機能」です。
ぼくたち人間の脳の機能は、ものごとを「ドラマチックすぎる見方」をしてしまう機能が備わっています。
「ドラマチックすぎる見方」で、ものごとを見るとどうなるか。
それは、正しい事実があるのにも関わらず、世界を歪めて見てしまうことになるんです。
つまり、世界中の1歳児の中で、何らかの病気に対して予防接種を受けている子供は80%という事実があるのに、

ワクチンなんてもの、世界中ではどこも不足しているんでしょ。
毎日多くの子供が感染症にかかって、命を失っているにちがいない。
今こうしている間にも、世界中の子供たちは苦しんでいる。
という、歪んだ見方をしているんです。
これってけっこう怖くないですか。
もし自分が仮に親だとして子供になにか教えるとき、自分がドラマチックすぎる世界の見方でものごとを教えたら、子供も間違った世界の見方をしてしまうことだってありますからね。
ドラマチックな本能を抑えて心穏やかに生きる

じゃあそのドラマチックな本能って具体的にどんなものよ?
と気になる方もいると思うので、ここにまとめておきます。
ドラマチックな本能は10個あります。
それが下記です。
- 分断本能
- ネガティブ本能
- 直線本能
- 恐怖本能
- 過大視本能
- パターン化本能
- 宿命本能
- 単純化本能
- 犯人探し本能
- 焦り本能
これら10個の本能が人間の脳に備わっており、世界を歪んだように見てしまいます。
つまり、この10個の本能(ドラマチックな見方)を抑えることができれば、海の向こう側でなにが起こっているのか正しく見極めることができるんです。
ここで一つ、例を出してみましょう。
みなさん、アフリカってどんなイメージをお持ちですか?
おそらく、
- 貧しい国
- 戦争している
- だだっ広い田舎
ぐらいのイメージではないでしょうか?
でも現在のアフリカの一部では、
- 若者は銀行口座を持たずに、スマホで送金している
- バカでかいドローンを飛ばして、物流をしている
- 子供たちはタブレットで読書している
といったことが、日本の反対側では実際もう起こっています。
これを知ったとき、ぼくの頭の中はハクナ・マタタしてしまいました。
日本ってアフリカよりもかなり遅れているじゃん・・・
てかまだ中国が貧乏とか言っている人もいるし・・・
どんだけ日本人はドラマチックな本能に囚われてんだよ!という感じです。
ぼくたちが知識をアップデートせず、ドラマチックな本能で世界をいつまでも見ていると、このようなカルチャーショックを受けます。
10個の本能をサクッと解説
このファクトフルネスの本に書かれてある、10個の本能(ドラマチックすぎる見方)を1つずつ解説していきます。
そして10個中1つでも本能を抑えることができたら、情報を受け取ったときなにが正しくて、なにが誤っているのか、自分で判断できるようになるでしょう。
では詳しく解説していきます。
分断本能

ほとんどの人はそう考えます。
たとえば世界には、
- お金持ちの人
- 貧乏の人
- 敵
- 味方
しかいないとかですね。
人を「あちら」と「こちら」で分けて考える本能があります。
鬼滅の刃で例えるなら、「柱」と「鬼」ですね。
人はこの「分断本能」で世界を歪めて見てしまうクセがあります。
人はどうしても2つのグループに分けないと気が済まない生きものだそうです(笑)
でも実際に世界では「金持ちグループ」と「貧乏グループ」しかいないという人々の思い込みは本当なのでしょうか?
ハンス・ロスリングさんは、

全くそんなことないよ
と言っています。
なぜなら、データーがそれを証明しているからです。
実際に、世界には「お金持ちグループ」と「貧乏グループ」はいます。
でも、その「お金持ち」と「貧乏」の間、「中間所得層グループ」がいることをみなさん気づいていないのです。
いわゆる、真ん中のグループですね。
しかも世界の大半の人たちは、真ん中のグループに属しています。
この事実があるのに、「世界は分断している!」なんて言えないですよね。
また、
- アメリカ人はお金持ち
- アフリカ人は貧乏
という考え方も間違っています。
実際に、アメリカの中にも貧乏で医療もまともに受けられない人だっているし、アフリカの中でぼくたち以上にいい暮らしをしているお金持ちだっています。
2つのグループに分ける考え方ってシンプルでわかりやすいですよね。
鬼滅の刃も「柱」と「鬼」という、シンプルなグループ構造で分かれている設定だからこそ、話の内容が分かりやすいんだと思います。
でも世界にはたくさんのグループや、さまざまなレベルに属している人たちがいるから、シンプルに2つに分けることってできないんです。
「あちら」と「こちら」ですべての物事を見てしまうと、視野が狭くなり誤った判断をしてしまうことがあります。
ネガティブ本能

このようにネガティブに考えている人も多いはずです。
海の向こう側では、戦争やテロが起こっていたり、貧困で苦しんでいる人たちが増えてきていると思っている人です。
でもこれは大きな勘違いです。
実際のデーターを見てみると、戦争もテロも貧困も少なくなってきています。
またHIV感染や飛行機事故、オゾン層の破壊なども減っており、世界で起こっている悪いことは年数を重ねるごとに無くなりつつあるんです。
なぜ、このように世界で悪いことが減ってきているのにも関わらず、ぼくたちは「世界は悪くなっている!」と逆のことを考えてしまうのでしょうか?
それは、ポジティブなことよりもネガティブに反応しやすい脳の機能を持っているからです。
メディアなどはそれを上手く利用し、悪いニュースをみんなに伝えます。
するとそれを見た人たちは悪いニュースに反応し、

と考えてしまうのです。
でも世界は本当に悪くなってると思いますか?
ぼくはそうとは思いません。
身近なことでいえば、
- 10年前まではガラケーだったのに、いまはスマホでなんでもできる便利な時代になった
- コンテンツもたくさん出てきて、お金をかけずに一人でも楽しめる時代になった。
- 環境面でも飲食店はほとんどの店舗で禁煙となり、タバコ嫌いのぼくにとってはかなり過ごしやすくなった
- 祖母の家のトイレが汲み取り式だったが、水洗式になり衛生的にも良くなった
このように身近な場面でも、いまと昔を比べてみればだいぶ良くなってきてますよね。
そしてこれからも世界はどんどん良くなっていきます。
どうなっていくのか楽しみですよね。
悪いニュースばかりに気をとられることなく、良いニュースにも目を向けていくと心穏やかに生きれます。
直線本能

そう考える人も多いでしょう。
世界の人口グラフを見ると、この先も直線的に右肩上がりで増え続けるというイメージが湧いてきます。
おとなりの中国では、国内の人口が増え続け、政府が「一人っ子政策」を打ち出した結果となりました。
また、インドの方でも現在、人口はますます増え続けています。
そしてこれから、アフリカでも人口が増え続けていくと言われています。
このように、

とメディアはネガティブ本能に訴えかけて、ぼくたちを不安にさせます。
でも、「ひたすら人口が増え続ける」ということを「ひたすら人間の身長が伸び続ける」に置き換えたらどうでしょうか。
生まれたときから死ぬときまで、毎年身長が伸び続けたらどえらいことになりますよね(笑)
バスケットボールのスポーツなんてものはなくなります。
「ひたすら増え続ける」という考えは間違いで、頭のいい人口学者は、

と言っています。
なぜなら、女性ひとりあたりの子供の数が減ってくるからです。
なぜ、女性ひとりあたりの子供の数が減ってくるのか。
その鍵は、
- 教育
- 所得
に関係があります。
教育と所得がしっかりしている国では、男女ともに

という考えをもちます。
そして自分の子供に対して、

と考えます。
すると、ひとりの子供に対して質を高めることができ、子供をたくさん産まなくなるんです。
日本の人口が減少している背景には、
- 教育(男女平等に性教育を受けれる・避妊具の使い方が分かる)
- 所得(子供一人当たりにかけられるお金がある状態・子供をもつ、もたないの選択ができる)
が世界と比べたらしっかりしているためです。
世界は良くなり続けています。
すると、教育を受けれる国が増えたり、所得も上がり続ける国がどんどん増えていきます。
そうなると必然的に子供の数は減り、地球の人口も横ばいになっていきます。
恐怖本能

なにかに怯えていつも心配している人もいるでしょう。
日本では自然災害が多い国ですから、地震・台風、など、最近では静岡県の熱海で土砂崩れがありましたね。
日本人は自然災害といった恐ろしいことが起こると、つい目を向けてしまいます。
そして、メディアはそれを大々的に放送して、日本人の不安をあおります。
明日は我が身なんじゃないかと。
でも安心してください。
豊かな国(先進国)では、そういったリスクはかなり少なくなっています。
日本は世界の国々に比べて、かなりインフラや法整備がしっかりと整っています。
日本の法律が整っているおかげで、戦争のリスクは極めて低いです。
また災害やテロなどが起こっても、すぐに自衛隊・警察官・救急隊員が駆けつけてくれて、みなさんの命を守ってくれる仕組みが整っています。
そしてケガをしても病院の数はたくさんあり、衛生管理も行き届いており感染症のリスクも少ないです。
なんならほとんどの日本人は国民皆保険制度に入っているので、お金の心配も少なくて済むはずです。
つまり、日本に住んでいる時点で、戦争・テロ・自然災害といったリスクはかなり低いのです。
大切なことは、まずしっかりとリスクを正しく計算して、無駄な恐怖にあおられて生活しないことです。
過大視本能
人は数字をみると、

と勘違いをしてしまいます。
たとえば、コロナの感染者数、重症者数をテレビで見ると不安になりますよね。

今日は国内で新規感染者が1000人を超え、重症者は30人を超えました。死亡者数は1人です。
こんな内容を見ると、いかにも数字が大きいように見えます。
でもその数字ってなにと比較して、大きいと判断していますか?
「日本国内のコロナの新規感染者数が1000人」この数字は大きく見えます。
でもここで「日本国内の1日のワクチン接種者の数」を並べて、比べてみたらどうでしょうか?
日本の新規感染者数が1000人以上に対し、日本国内の1日のワクチン接種者の数は500,000回です。※日本経済新聞 7月26日現在
1日のワクチン接種者の数と並べると、新規感染者数の1000人という数字が小さく見えませんか?
つまり新規感染者数に対して、ワクチンの供給スピードの方が早く数字も多いので、コロナウイルスに感染しなくても済む人の割合の方が多いのです。
ニュースで数字を見たとき、その数字を「大きい!」と見るのではなく、なにかの数字と比較することで全く違う意味を見い出すことができます。
パターン化本能
パターン化本能とは、一つのものごとに対して全てが通じるという考え方です。
たとえば、日本のほとんどの飲食店では、店内でタバコを吸わないのがあたりまえになっていますよね。
日本の飲食店内では「禁煙」がパターン化になっています。
しかし、日本人がこれをあたりまえだと思って、もし海外の飲食店に入ったときそのパターンは通用しないことがあります。
自分ではあたりまえと思っていても、よそでは全く役に立たないことがあります。
これがパターン化本能です。
人はなにも考えずにものごとをパターン化し、それをすべてに当てはめてしまいます。
専門的な話になりますが、みなさんは「乳幼児突然死症候群」という言葉を知っているでしょうか。
乳幼児突然死症候群は、1歳以下の健康に見えていた乳児が睡眠中に予期せず突然死亡することです。
原因は不明ですが、赤ちゃんを「うつぶせ寝」で寝かしつけてしまうと、乳幼児突然死症候群のリスクを高めてしまいます。
しかし、昔の日本では赤ちゃんをうつぶせで寝かしつけることを良しとしていました。
むかしに良しとされていたパターンをそのまま現在の子育てに当てはめてしまうと、思いもよらぬ結果を招いてしまうことがあります。
もし、何か物事に1つのパターンが決まっていたとした場合、それを疑ってみるといいでしょう。
宿命本能
人は、

という思い込みをしてしまいます。
たとえば、前にもお伝えしたように、アフリカはすでに変わりつつあります。
しかし、豊かな国に暮らしているぼくたちはその変化に気づかず、アフリカに対するイメージが先行してしまい、
- アフリカは貧しい国で一生豊かにはなれない
- アフリカは紛争地域でこれから平和になることがない
- アフリカはこれからも変わらない
というように、いかにも運命がが決まっているかのように考えています。
でも、アフリカの一部では経済が発展し、このイメージとは真逆にすすんでいる国もあります。
日本も戦後直後は焼け野原となり、当時の時代を生きていた人は誰しもが「良くはならない」、そう考えていたでしょう。
でも今の日本は焼け野原から脱却し、世界経済3位の国となりかなり豊かな国となっています。
日本がここまで豊かな国になったのは、戦後から今日まで日々ゆっくりと前進しつづけたからです。
宿命本能があるせいで

と思い込んでしまいます。
それを抑えるためには、日々ゆっくりだけど世界はよりよく前に進んでいると考えることです。
いま豊かでない国も、いずれ日本と同じように豊かな国になっていくと考えることです。
単純化本能
単純化本能は、とある問題を解決するのに1つの専門分野で解決することです。
すると、誤った結果につながることがあるのです。
これは専門職をなりわいとしている人に多くみられます。
たとえば、社会問題とされている「子供の貧困」を解決しようとした場合、その手の専門家が解決しようとします。
でもこれではかえって、子供の貧困は解決できません。
なぜなら、専門家は一つの分野に対して特化はしていますが、他の専門的な知識は知らないからです。
子供の貧困を解決するには、保育・教育の知識だけでは解決できません。
金融知識も必要になってきます。
もし、保育・教育の専門分野だけで子供の貧困が解決できた場合、それは誤った結果になるかもしれません。
単純化本能を抑えるには、とある問題をさまざまな角度で見ることが大切です。
犯人捜し本能

人は犯人を決めつけ、問題を解決しようとします。
最近の事件では、高齢者ドライバーが母子2人を轢いてしまい命を失くしたという悲しい事件がありました。
世間ではその高齢者ドライバーに矛先を向けて、ネットや週刊誌、SNSで袋叩きの状態です。
当然、この事件の責任は高齢者にあります。
しかしその高齢者を責め立てたり、袋叩きにしても、交通事故そのものの問題は解決できたでしょうか?
できていませんよね。
なぜなら、今日もどこかで別の交通事故が起こっているからです。
世間は高齢者に目を向けてばかりで、交通事故の原因には目を向けていません。
あの悲しい事故の原因は、高齢者だけでなく他にも原因はいくらでもあります。
たとえば、
- 高齢者になっても車を運転できる法律がある
- 事故を防ぐ機能が備わっていなかった車に乗っていた
など、問題はシンプルに見えて実は複雑なことのほうが多いのです。
犯人を責めているだけでは、次に起こる問題もなに一つ解決できません。
問題を解決したいのであれば、原因を探すことに力を入れることです。
もし交通事故をゼロにしたいのであれば、車のシステム・交通システム・法律など、あらゆるシステムの欠陥を見直さなければいけないのです。
焦り本能
人は目の前に危機が迫っていると感じると、

今すぐ手を打たないと大惨事になる!
と焦ってしまい、すぐに行動してしまうことがあります。
このことを日本に置き換えると、コロナウイルスによる緊急事態宣言ですね。
でも、ハンス・ロスリングさんは、

と言います。
なぜ、目の前に危機が迫っているのに、一旦落ち着いて行動しなければいけないのか。
それは焦りすぎて、思いもよらぬ結果を招いてしまうからです。
コロナが流行してから日本では緊急事態宣言、海外ではロックダウンによる都市封鎖などで過激な対策をしました。
するとそれによる副反応でコロナ感染による死亡者は減ったどころか、経済的困窮者が増えて自殺者を増やす結果となりました。
そして現在も自殺率は増えてきています。
昨年3月~今年5月、国内で自殺した人は約2万7千人。
コロナ感染による死亡はこれまで約1万5千人が確認されている。
焦って過激な対策をすると、このように思いもよらぬ結果を招いているのがわかります。
ウイルスによる死亡者より、ウイルスに感染していない人の方が命をおおく失くしています
この本の著者、ハンス・ロスリングさんもアフリカ大陸にあるモザンビークのナカラという場所で医者として働いていたとき、焦り本能で行動を起こした結果、村人20人を溺死させてしまったことが書かれています。
このはなしはファクトフルネスで書かれており、似たようなことが日本や海外でも起こっていると思いました。
大切なことは、過激な対策をせず、焦らずに正確で重要なデーターを地道に取り入れることです。
そして誰が感染してどこの感染経路なのかをリサーチすることで、焦り本能をおさえ副反応を起こさないようにすることが大切なのです。
まとめ:FACTFULNESSは世界中の人におすすめしたい本
ぼくが生きてきた中で、こんな本は読んだことがありませんでした。
なぜなら、多くの本はこの記事でお伝えした内容と真逆なことが書かれているからです。
たとえば、世に出回っている本は、みんなの不安をあおって行動をうながしたり、変に焦らせて心配させる本ばかりです。
でもこのファクトフルネスは違います。
ほんとうに正しいことはなんなのか、またどのように世界の出来事を見ていけばいいのか、心を落ち着かせてものごとを見れるように教えてくれます。
このファクトフルネスはビジネス本でもなければ、専門書でもありません。
これは究極の「癒し本」だと、ぼくは思いました。
毎日テレビのニュースを見れば嫌なニュースばかり流れて、不安をあおる内容ばかりで疲れますよね。
世間のムードはなんだか暗くて、みんなイライラしている感じです(笑)
でもぼくはこの本を読んだおかげで、「地球って素晴らしい」「人類も捨てたもんじゃない」と考えれるようになりました。
この感じを次は、あなたにも感じてもらいたいです。